第3回JAMBIO国際シンポジウム

2016年9月21日、筑波大学東京キャンパスにて筑波大学海外教育研究ユニットならびにマリンバイオ共同推進機構(Japanese Association for Marine Biology; JAMBIO)との共催で第3回JAMBIO国際シンポジウムが開催されました。
本シンポジウムは2つのセッションで構成され、最初のセッションでは「生物多様性とマリンステーションの役割」をテーマとしました。第1演者のMichael Thorndyke博士は、それぞれ固有の環境に立地するマリンステーションの連携によって海洋生物学研究が発展することを述べ、続く中野裕昭博士は国内マリンステーションの連携によって多数の未記載種を発見した事例研究を紹介しました。第3演者のNancy Knowlton博士は、各国海域に同一の観測装置を設置することで様々な海域の生物モニタリングを同時に進める実践研究例を紹介し、国際ネットワーク構築の意義を説きました。

第2セッションでは「海洋酸性化」をテーマとし、野外調査や室内実験での具体的な事例研究が多数紹介されました。第4演者のJason Hall-Spencer博士は、CO2シープと呼ばれる海域を利用することで、野外で海洋酸性化の影響評価が可能であることを示しました。続く濱健夫博士は室内実験による酸性化研究の実践例を紹介しました。第6演者の木元克典博士は、過去に生じた海洋酸性化の履歴を解析することで、酸性化が進行した将来予測の可能性を示しました。最後にMarco Milazzo博士は、CO2シープを用いた最新の事例研究を紹介し、海洋酸性化の理解には更なる研究蓄積が必要であることを述べました。

  シンポジウムポスター(PDF)    プログラム(PDF)

3rd Symposium

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