海洋生物科学部門(隠岐臨海実験所)は本州北西部・島根半島より北へ60km 離れた隠岐の島(島後)に立地し、世界ジオパークに認定された隠岐諸島の自然環境や文化などの特徴を活かし、群島とその周辺海域のフィールドを線で結ぶネットワーク型の教育・学術活動を提供している。

施設として、3隻の船舶(ガラテア号、7.3トン;パンディオン、1.3トン;みさご、1.2トン)を保有し、各種生物の観察・採集等に使用されている。

実験所は昭和47年3月28日に4,586 m2の敷地土地購入が完了し、次いで艇庫及び桟橋を含む993 m2の建物と職員宿舎の建設が始まり、昭和48年3月27日に全施設が完成した。

同年7月5日、施設を島根大学文理学部附属隠岐臨海実験所と命名し、大氏正巳教授が初代所長に任命された。

その後、昭和58年3月、学生実習室(2室)及び宿泊室(4室)を含む392 m2 の増築が行われた。

平成7年10月には、学部改組により生物資源科学部附属となり、

さらに平成9年4月には、旧農学部系の附属農場と森林学分野のスタッフが加わって、森林科学部門、農業生産科学部門、海洋生物科学部門の3部門からなる生物資源教育研究センターとして発足した。

実習船・実習施設の他、宿泊施設や厨房を備え、臨海実習等の授業の他、外来研究者に便宜を図っている。研究面においては、設立以来、海藻分類・生態学の研究が成されてきたが、現在、動物生理学、動物生態学、動物発生学の分野を主として行っている。教育面においては、主として本学の生物資源科学部の学生を対象に臨海実習が行われており、夏期休暇中は、所属学部のカリキュラムを中心に、自然環境、生き物に直接触れることによる体験的な教育を行っている。また学外の学生を対象にしたコースも設けられていて、昭和50年には岡山大学理学部との間に、次いで昭和53年には神戸大学理学部との間に単位互換制度が確立された。さらに昭和56年には、全国国立大学臨海・臨湖実験所所長会議主催の公開臨海実習へと発展的に移行し、現在は全国大学の生物に関心のある学部・学科の学生を対象にした実習が提供されている。

島根大学生物資源科学部附属生物資源教育研究センター
海洋生物科学部門 (隠岐臨海実験所)

住所: 〒685-0024 島根県隠岐郡隠岐の島町加茂194
E-mail: okimbs@life.shimane-u.ac.jp
HP: https://www.ipc.shimane-u.ac.jp/ercbr/jikkenjo/