日本海合同採水による日本海の物質輸送と汚染物質の移動の調査報告

日本海の対馬暖流下における海流の輸送パターンを探索することは、日本海の物質輸送、特にPM2.5に付着して大気・海洋を通じて輸送される環境汚染物質の動態を明らかにする上で必要である。これまでに、日本海、東シナ海、太平洋の物質循環をトレースする表層海水試料における放射性同位体マーカーと、汚染物質PAHsを明らかにするべく月1回日本海合同採水によるモニタリングを実施している。この度分析した2015~2019年の分析値から、隠岐島南部周辺が東シナ海から流れる対馬暖流によって運ばれたPAHに富む夏の大陸棚の水の影響を受けていることを示唆するものである。

本研究は,JAMBIOメンバーである金沢大能登臨海、新潟大佐渡臨海、島根大隠岐臨海、琉球大瀬底臨海が参画して金沢大学環日本海域環境研究センターの共同利用・共同研究拠点の一環として行われました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278434322001030?via%3Dihub
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0025326X22004313?via%3Dihub